!!注意!!
下記以降は男性×女性の性描写を含みます。
18歳未満の方は閲覧なさらないようお願いいたします。
男に生まれて良かったと思ったことはないが、(女だったら、それはそれでおもしろく生きる事ができたかもしれねぇし)あいつが男だったらどうなっていただろうかと思う事はある。言葉にして、口に出すのは俺自身のプライドが許せねえが、かけねなし天才。実際に相対したら勝てる気がしねえ。という奴がいる。
だが奴は女として生まれた。
おそらく奴よりは天分としては劣るであろう弟を支えながらに、俺に向かってくるあいつを、常に視線に捕らえるようになったのはいつからだろう。
思えば、一目会ったその日から、ずっとそうだったのかもしれない。もちろんその時はちょっと印象に残ったにすぎないが。だが俺にとって女というもの自体がそうした注目に値しない生き物だった事を考えれば、ありえないほどに強い印象といえるだろう。
高嶺菊
高嶺に咲く花のような名前のくせに、山出しの、(いや、あいつは海辺の出身だが)どこから見ても田舎娘。それがどうだ、今は気になって気になって仕方が無い。この俺、剣崎順ともあろうものが。スタイルは……いい方だろう。飾り気は無いが、小さめのTシャツにミニスカート姿など、もったいなくて石松あたりには見せたくも無いとさえ思う。
「さっきから黙りこくって、どーしたんだ?剣崎、ぽんぽんでもいたいんでちゅか〜?」
「うわっ!」
唐突に目の前に現れた菊の姿に、俺は飛び退って思わずファイティングポーズを構えた。
「おおっ、何だ?やる気か?」
と、ファイティングポーズをとった菊の姿は、……姿は。
世の中には、コスチュームプレイというのがあるそうだ。どうせもてねーブ男が妄想してどうこうしてるもんだと思っていた。……のだ、その時までは。
菊は、白いミニスカートのナース姿だった。ナース服はワンサイズ小さいらしく、スカートは短く、よりいっそうボディコンシャスに自己主張する胸と尻。
……エロい。
……エロすぎる。
いや、やる気という事であれば、俺はいつでもオッケーって、そうじゃない。何を取り乱しているんだ、俺っ。どうしちまった、帝王ケンザキ。こんな女のナース姿ひとつやふたつ。ケンザキガールズとたいしてかわらねーカッコじゃねーか。……と、かぶりを振って精子。もとい、正視……は、したいができない。垣間見ただけで緩みだす口。顔に出にくい性質が幸いした。でなければとっくに俺の顔は赤く染まっていたに違いない。そんな姿を他のやつに見られるわけにはいかなかった。
クールに。スマートに。俺は断じて女のナース姿などにうろたえたり、あまつさえやにさがったりしてはいけないのだ。
「アブねえな、お前、なんだってそんなカッコしてんだよ、医者がモグりなら看護婦もモグリか?」
そう、俺はクールガイ。今回もクールに決めてやる。
「失礼っちゃね〜、これでもレッキとした看護婦のタマゴなんだから」
「帯帽式もまだなのにそんなカッコしてんならやっぱりモグりじゃねーか」
「む〜、それ以上言うと注射してやるっちゃよ〜」
いや、むしろ注射は俺がしたい。お前に。……どこに何を、かは言えない。……クールガイだからな。しかしどうも妙だな。菊はこんな女だったろうか。
目の前にいるこの女の顔形、体は確かに菊だと思う。だが、こいつはいつから俺の前にいた?そもそもここはどこだった?
「どうした?剣崎?本当に熱でもあるのか?」
こつん。
ひきよせられ、屈む。菊の両手がしっかりと俺の頭を掴み、額と額が触れた。目の前に、菊の胸元があった。おいまて、これは本当に本物の看護婦(もとい看護士か?今は)の服か?こんなに胸元が深い襟なのか?奥が暗くなり、谷間に連なる陰影が描くライン。少し目をあげるとある唇。かすかに漂うシャンプーの香りは本当に俺の妄想ではないのか?
「うーん、熱はないみたい……だけど」
手をのばせば、ウェストに手が届きそうだ。いや、伸ばそう、伸ばせば、伸ばしたい、今すぐに。
伸ばせ!!
「や……っ」
止まらない。引き寄せたウェストから尻までのラインをさする。今度は下から上へ。指先で敏感な部分をなでるように。
「あ……ン」
菊は、逃げなかった。逃げずに、自身の体を俺にすりよせてきた。太ももが俺の股間にぐりぐりと押し付けられる。下からつきあげる快感。既に俺の手は菊の背中と尻、太ももを往復する。往復するたびにスカートの裾がまくれあがり、丈がつまっていく。黒いレースの下着がのぞくのにそれほど時間がかからなかった。おいおい、ナース服の下は黒かよ。透けるだろうが。いや、こんな事なら白衣からのぞく黒いラインをもっとちゃんと見ておくんだった、などと思ったのは一瞬。息を荒げ、くねる腰、すりよってくる胸がやわらかくなやましく俺をなぶる。背中にかすかにひっかかるこれが恐らくブラジャーのホックなんだろうと思うと、こする指先に力がこもった、ふっと、背中にひっかかりがなくなったと思ったら、谷間にも浮かぶ黒いレース。胸の谷間に顔をうずめるふりをして、谷間から並ぶボタンをはずしていくと、カップからすこしあまったブラジャーがかぷかぷと浮いているのが見えた。たまらずボタンを最後まではずすと、既に胸を開放しかかっている黒いレースのブラジャーと、同じく黒のレースのリボンが見えた。
ご開帳とばかりに胸をはだけ、ブラジャーを押し上げると、白いふくよかな胸と、先端が除き、たまりかねて俺は先端にむしゃぶりついた。
クールガイ。という言葉はすでにふっとび、赤ん坊のように乳房にむしゃぶりついている。
「やッ……剣崎、だめェ……っ」
甘く制する声は、けれども拒絶しているようには思えず、よじる身は、いっそう肌を露にし、もっと、と、せがんでいるようだ。なぶられた俺のアレはしっかりと硬くいきり立ち、俺が舐めるたびに、菊の吐息は甘くなっていく。
「ン……」
「おい、本当にやめちまっていいのかよ」
一瞬、我に返り、片手で腰をまさぐり、片手で乳首を弄びながら耳元でささやくと、菊は甘い吐息で答えた、
「……お願い、もっと……」
何が、とはもはや聞くだけ野暮ってもんだ。俺の唇は乳房から下腹部へ伸び、そして立ったまま壁に追い詰めた菊の秘所へと辿り着く。すでに潤み始めたそこを舌でつつくと、菊は一際大きく嬌声をあげてそのまま果て、そのまま、そこへぺたりと座り込んでしまった。
ナース服は既に半脱ぎ状態で、黒レースのパンティはかろうじて足首にかかっている状態。瞳が潤み、乳房は完全にあらわになっている。ここでやめたら男では無い。
座り込んだ菊をそのまま押し倒し、再び乳首を責めつつ俺は片手でベルトをはずして、先ほどから立ちっ放しのアレを解放してやった。
先端でつつき、菊の秘所の暖かさを堪能する。すると菊のやつが、
「じらさないで……、お願いだっちゃ」
などというものだから、ゴムも着けずに挿入した。菊の中は暖かく、引き締まり、俺のアレを締め付ける。いかん、気持ちよすぎてすぐに出してしまいそうだ。
クールガイはみこすり半であってはならない。断じて!
思う様腰をうちつけると、菊がもっと、とさらに締め付けてくる。俺は上体を起こし、菊の両足を持ち上げて、角度を変えて挿入した。
「ああっ、奥に、奥に……ッ」
いかん、もうダメだ。菊の中のヒダとざらつきからくる摩擦に俺の方も腰が溶けそうだ。激しくグラインドさせると菊の乳房が動きに合わせて縦に揺れて、さらに視覚で興奮がかきたてられる。
「やっ、あン、もう……」
菊の瞳に恍惚の色がうかぶ。
「……どうした、もうギブアップかよ」
しめた!というか、もう俺の方がヤバい。
「お願い……」
俺は言葉もなく、思う様腰を振り、そして果てた。
……ところで目が覚めた。
夢オチかよ!
と、内心毒づきながら、合宿所住まいの現在、いかにしてこのトランクスを処理するか……。帝王、剣崎の悩みはつきないのだ。
(終わり)